リフクラ
みんなで週末リフレクション

点滅するカーソル

読み込み中…

画面の中央で、カーソルが規則正しく点滅していた。その人は椅子の背にもたれ、指先を止めたまま、返答が生成されるのを待っていた。数秒のはずが、やけに長く感じられる。エアコンの音だけが部屋に満ちていて、時計の秒針の音まで聞こえてきそうだった。ようやく文字が流れ始めると、思っていたのとは違う言葉が並んでいた。もう一度、条件を変えて打ち込む。また待つ。指先が机の表面をこつこつと叩く音が、いつのまにか癖になっていた。

数分後、別の作業に移ろうとして、ふと打ち込んだ文章を読み返す。自分の考えのはずなのに、どこか他人の言い回しのように響いた。伝えたかった感覚が、整えられた文章の下に埋もれている気がした。画面の光が目に染みて、思わず目を細める。もう一度、自分の言葉で書き直そうかと迷ったが、時間が惜しくて結局そのまま送信ボタンを押した。

夕方、窓の外が薄暗くなってきた頃、その人はまだ同じ椅子に座っていた。うまくいかない日ほど、早く終わらせたい気持ちが強くなる。誰かに任せれば速く済むはずなのに、なぜか苛立ちだけが積もっていく。画面には新しい応答が表示されている。その人はまだ、それを読み始めていない。

エピローグ

読み込み中…

画面の光はまだ同じ角度で顔を照らしている。その人は、指先で机を叩く癖に気づいたまま、もう一つの窓を開いた。一つの問いを投げかけている間に、別の問いを別の窓へ流し込む。返答を待つ空白の時間を、もう空白のままにしておかない。ひとつが沈黙している間に、もうひとつが動き出す。そうすれば、点滅するカーソルはひとつではなく、いくつも同時に瞬くことになる。待つことそのものをやめるのではなく、待つ時間の中に別の待つ時間を重ねていく。指先はまだこつこつと机を叩いているが、その音の合間に、別の作業を差し込む余白ができていた。

隣の椅子では、同じ光がやはり同じ角度で顔を照らしていた。応答が返ってくるたびに、思っていたのと違う言葉が並ぶ。もう一度、条件を変えて打ち込む。また待つ。伝えたかった感覚が整えられた文章の下に埋もれている気がして、書き直そうかと迷ったところで、その先がまだ見えていない。何かを変えれば楽になるはずだという予感だけがあって、それが形になる前に、また新しい応答が画面に流れてくる。指先は止まったまま、机を叩く音だけが続いている。

窓の外の光はどちらの椅子にも同じように差し込み、同じように薄れていく。片方の画面では、二つ、三つの問いが同時に走り、片方の画面では、一つの問いがまだ返答を待っている。どちらも、うまくいかない日の感触は変わらない。

夕方、窓の外が薄暗くなってきた頃、その人はまだ同じ椅子に座っていた。うまくいかない日ほど、早く終わらせたい気持ちが強くなる。誰かに任せれば速く済むはずなのに、なぜか苛立ちだけが積もっていく。画面には新しい応答が表示されている。その人はまだ、それを読み始めていない。